加賀橋立 北前船主集落
この加賀橋立は、近世前半までは茅葺民家が建ち並ぶ半農半漁の集落であったようです。
18世紀半ばから北前船の船主となる者があらわれ、寛政8年(1796)には船主34名と船頭8名が確認でき、次第に北前船にかかわる人が居住する集落へと発展しました。 明治5年(1872)に大火になるものの、速やかに痛手から立ち直って、より豪壮な住宅を再建し、復興を遂げました。
しかしその後、汽船や鉄道輸送が発達したため、北前船は輸送の主役の座を追われ、明治後半から船主や船数が減少し、衰退していきました。
明治大火前の「橋立古絵図」と現在の街路や地割を比べると、江戸末から明治初頭の集落の基本構成が、今も変わらずに残されています。
宅地は周囲を塀や石垣で囲み、建物や塀の基礎石、石垣、参道や宅地の石段や石敷には淡緑青色の笏(しゃく)谷石(だにいし)が使用され、集落に柔らかな質感と独特な風合いがあります。
基本情報
- 住所
- 石川県加賀市橋立町イ乙1-1外
- 電話番号
- 0761-72-7888(加賀市産業振興部文化振興課)
- アクセス
- 加賀温泉駅から加賀周遊バス キャンバス海まわり → 5 北前船の里資料館バス停から約100m
加賀温泉駅から約7.9km
北陸自動車道 片山津ICから約5.3km
北陸自動車道 加賀ICから約9.7km - 関連リンク