
加賀温泉郷の各温泉地には「総湯」と呼ばれる共同浴場があります。柴山潟、空、森など周辺の自然に溶け込む片山津、天窓が高く明るく開放感にあふれている山代。1300年の歴史を誇る山中。それぞれの温泉地の違いを楽しんでみませんか。
片山津温泉 総湯
目を引くガラス張りの建築は谷口吉生氏の設計
平成24年4月21日、片山津温泉に新しい総湯がオープンしました。 世界的建築家 谷口吉生氏の設計で、外観はそのほとんどがガラス張り。
柴山潟、空、森など周辺の自然に溶 け込み、建物からは雄大な白山連峰を背景とした美しい柴山潟の眺望が楽しめます。 窓から水平線のように広がる柴山潟の湖面と浴槽が一体化し、さながら柴山潟に浸かっているような感覚を覚える解放感漂う「潟の湯」と、緑広がる優しい森の景色に安らぎを感じることのできる癒しの空間「森の湯」の2つの浴室があり、定期的に男女を入れ替えてご利用いただきます。
2階の「まちカフェ」では、地元食材を使った旬の料理やデザートが楽しめ、屋外テラスからは柴山潟や温泉街が一望できます。
また、1階の売店では、温泉たまご(湯の花たまご)を販売しております。(バラ90円、6個入り600円、10個入り1,000円、15個入り1,500円) 味は片山津温泉の湯同様、濃い塩分が決め手になった非常に味わい深い美味しいたまごです。
山代温泉 総湯
湯の曲輪の中心に位置する
古くから多くの文化人に愛され、九谷焼が再興された地でもある山代温泉。
赤瓦に板張りの外壁は、その歴史のある温泉街の風景にしっくり溶け込んでいます。
魯山人ゆかりの旧吉野屋旅館の門をくぐると、広々とした休憩コーナーがあり、温泉たまごや「温玉ソフトクリーム」の販売もしています。
浴室は大きく天窓がとってあり、明るく開放感にあふれています。 壁には九谷焼作家たちによる手描きタイルが彩りをそえ、足元は地元産の石張りで滑りにくく安心。
お湯は源泉100%の加水なし。(かけ流し・ろ過循環併用) 良質の温泉にゆっくりつかりながら、地元の人たちと交流するのも旅の醍醐味のひとつです。
山中温泉 菊の湯
山中温泉は、1300年の歴史を誇る温泉地です。
「奥の細道」の途上訪れた芭蕉もいたく気に入って、「山中や菊は手折らじ湯の匂い」(この湯につかるだけで長生きできる)と詠んでいます。
温泉は、さらりとした湯で、地元の方々が利用しているため、飾らない人情に触れることもあります。
総湯は、菊の湯と呼ばれ男湯と女湯が別棟になっており、隣接して建っています。