加賀に泊まって!北陸の名所をドライブで巡ろう
【福井】恵まれた美しい自然と有名な景勝地でグルメ満喫旅
2024年3月16日、北陸新幹線開業で注目を集める福井県。加賀温泉郷からの距離も近いので、ちょっと足を延ばすにはピッタリです。特に恐竜博物館、永平寺など主要な観光地は十分に日帰りが可能です。列車旅はもちろん、レンタカーを借りて車移動もおすすめ。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
世界有数の博物館や歴史ある史跡・名所を訪ねる
福井が誇る大人気スポットが「福井県立恐竜博物館」です。2023年7月のリニューアルで魅力がさらにパワーアップしました。大迫力の恐竜骨格展示に加え、新館には本格的な化石研究体験施設も。天候に左右されず、1年を通して子どもも大人も楽しめます。恐竜博物館から車で30~40分の「大本山 永平寺」もぜひ訪れたい名所。今も雲水たちが修業にはげむ禅の修行道場で、境内の「七堂伽藍」は回廊でつながっており、景色を楽しみながらゆっくり巡るのがオススメです。
また、福井は歴史遺産の宝庫でもあります。「一乗谷朝倉氏遺跡」は、戦国大名の朝倉氏が103年間支配した城下町の巨大な石垣や庭園跡、武家屋敷や町屋の復元町並など見どころが満載です。大野盆地が雲海に包まれた日に城が浮かんで見える“天空の城”として有名な「越前大野城」や、一番高いところで25mもの断崖絶壁が約1㎞続く「東尋坊」など絶景スポットも見逃せません。
また食べたくなるソウルフードが豊富で海鮮も絶品
豊かな自然に恵まれた福井は食の宝庫で、ご当地絶品グルメが目白押し!福井グルメの代表格「越前おろしそば」は、たっぷりの大根おろしと削り節、きざみネギをのせた冷たいおそば。大根おろしのピリッとした辛味が、クセになること間違いなしです。「ソースカツ丼」も県民に愛され続けるソウルフード。飲食店では、おろしそばとセットで提供されることも多く、2大グルメを一度に味わえます。
福井は日本海に面しており、海鮮が絶品です。冬の味覚の王者「越前がに」をはじめ、甘えび、若狭ふぐ、若狭の牡蠣、ふくいサーモンなどそれぞれの季節ごとに豊かな海の幸を堪能できます。人気の“映える”海鮮丼を楽しめるスポットも豊富です。そして福井のお土産といえば「羽二重餅」。福井名産の絹織物「羽二重(はぶたえ)」のようになめらかで柔らかい食感は、喜ばれること間違いなし。チョコレートを包んだものやくるみ入りなどバリエーションも豊富です。
コラム
「越前たけふ駅」周辺には、世界に誇る伝統工芸品が
北陸新幹線の「越前たけふ駅」周辺には、越前打刃物、越前和紙、越前漆器、越前箪笥といった伝統工芸の産地が点在しています。越前打刃物の高い技術は海外からの評価も高く、拠点の一つ「タケフナイフビレッジ」には、切れ味抜群でデザイン性に優れた包丁を求めて、世界中からトップシェフが訪れるほど。また、同施設では現役職人が直接指導する体験教室も人気です。個人向けの「包丁教室」は、材料を熱してハンマーで鍛え打つ「火造り鍛造」から柄を付ける仕上げまで、ほとんどの工程を体験できます。
同じく体験が楽しめる施設は、めがねの世界的産地・鯖江市にもあります。越前たけふ駅から車で15分ほどの「めがねミュージアム」では、本格的な「めがね手作り教室」を予約制で開催しています。約70種類のフレームデザインと約500種類の素材から好みの組み合わせを選び、世界に一つのオリジナルめがね作りを体験できます。
【金沢】加賀百万石の面影をめぐる歴史散歩とグルメ三昧
加賀温泉郷からの日帰り旅を満喫するなら金沢は欠かせない街です。兼六園や金沢21世紀美術館、ひがし茶屋街など有名観光スポットまでは、徒歩やバスでの移動が便利です。洋食やおでん、回転ずしなどグルメも充実しています。
コンパクトでありながら、歴史と現代が融合した街
金沢の主要観光地は、バスや徒歩での移動で効率よく回れます。まず訪れたいのが日本三名園の一つ「兼六園」。広大な園内を、築山、池、茶屋などの景観を楽しみながら散策できます。四季折々の自然美も魅力で、特に“雪吊り”は冬の風物詩として有名です。兼六園近くの「金沢城公園」は加賀藩前田家の居住跡で、当時の姿を忠実に再現した建物群は必見。また、現代アートを主に取り扱う「金沢21世紀美術館」は、レアンドロ・エルリッヒ作の「スイミング・プール」など話題の作品を常設するほか、注目の企画展も多数開催しています。
少し足を伸ばせば、金沢屈指の人気エリア「ひがし茶屋街」に到着します。情緒溢れる古い町並みは、どこを切りとってもフォトジェニックで、着物姿の女性観光客の姿も数多く見られます。そして、“忍者寺”と呼ばれる「妙立寺」も人気。2階建てに見えますが、実際は7層になっており、迷路のような内部には驚く仕掛けがいっぱいです。
ソウルフードや金沢おでん、市場で新鮮な海鮮を味わう
洋食やおでん、寿司など、金沢グルメはバラエティーに富んでいます。金沢のソウルフード「ハントンライス」は、オムライスのような見た目で、白身魚などのフライが乗り、さらにタルタルソースがかかっているのが特徴。ボリューミーでコスパ抜群の人気メニューです。また寒い時期に恋しくなる「おでん」も金沢自慢のご当地グルメの一つ。赤い「なると」のような赤巻、梅貝、車麩などが「金沢おでん」の定番で、老舗に加えて個性豊かな具材を扱うお店も登場しています。
また、観光地として有名な「近江町市場」は、海外からも多くの人が訪れる金沢グルメの宝庫です。アーケード街に約170の店が軒を連ね、鮮魚店や青果店、食料品店や飲食店などのお店がずらりと並びます。海鮮丼や寿司が楽しめるのはもちろん、揚げたて・焼きたてのフードを片手に食べ歩きも楽しめます。日本海の豊かな海鮮に恵まれた金沢は、寿司処として有名で、回転寿司も全国屈指のクオリティです。金沢駅周辺や近江町市場には人気店が多数あり、旬の絶品ネタを思う存分味わえます。
コラム
行き来がラクな金沢~加賀間には、立ち寄りたいスポットも充実
加賀百万石の都・金沢から加賀温泉は、車でおおよそ1時間のほどよい距離です。その間には、「白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)」や「いしかわ動物園」といった注目スポットがあります。金沢観光を終えて加賀温泉に向かう途中、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
「白山比咩神社」は、日本三名山の一つに数えられる白山(はくさん)を神体山とする神社で、日本書紀にも登場する菊理媛尊(くくりひめのみこと)が主祭神です。
全国に約3000社もある白山神社の総本宮で、加賀の國の一ノ宮として篤い崇敬を受け、地元では「しらやまさん」と呼ばれ親しまれています。境内の中には樹齢1000年といわれる杉やあすなろがそびえ、荘厳な雰囲気がただよい、ます。おり、毎月1日には「おついたちまいり」の参拝者でにぎわいます。
「いしかわ動物園」は、金沢と加賀温泉郷のほぼ中間にあります。自然の地形を生かした生育環境を再現しており、動物たちをより身近に感じることができます。園内にはアジアゾウ、コビトカバ、レッサーパンダ、カピバラなどの動物たちがいっぱい!「楽しく遊べ、学べる動物園」がコンセプトで、いろいろな場所で飼育係が動物にエサを与えながら、動物についてガイドします。
【加賀温泉郷】3つの名湯と海の幸・山の幸を堪能!
北陸最大級の「加賀温泉郷」は、片山津温泉、山代温泉、山中温泉の3つの温泉地をまとめた総称です。また、北陸有数の橋立漁港や城下町大聖寺など、加賀には様々な特徴・季節ごとの楽しみ方があります。ズワイガニや海鮮はもちろん、季節のフルーツを始めとする魅力的なお土産も要チェック。
個性豊かな3つの温泉地が揃う、北陸屈指の名湯エリア
「片山津」「山代」「山中」という温泉地と城下町や漁港、宿場町などからなる加賀温泉郷。3つの温泉地はそれぞれ異なる個性を持ち、訪れる観光客を飽きさせません。まず「片山津温泉」は柴山潟湖畔の温泉地で、日本三大霊峰の一つ白山を望む美しい景観が魅力。湖畔に面した温泉観光施設「総湯」もあり、浴室の「潟の湯」では湖面にせりだすような感覚を味わえます。
「山代温泉」は明治初期の共同浴場を復元した「古総湯」を中心に、温泉宿や商店が立ち並びます。「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれる温泉地の原風景が今も残り、情緒あふれる町並みを眺めながら散策を楽しめます。
「山中温泉」は加賀温泉郷で最も南に位置する温泉地で ”奥の細道” の旅で長逗留した松尾芭蕉が絶賛しました。四季折々の風情がある「鶴仙渓(かくせんけい)」は、山中温泉を代表する名所。特に春から秋にかけては渓谷沿いに「川床」が設けられ、フォトジェニックなスポットとして大人気です。
温泉地だけでは終わらない!海の幸、山の幸はもちろん、フルーツも充実
加賀温泉郷は、橋立港で水揚げされる加能ガニや貴重な野生の鴨肉「坂網鴨(さかあみがも)」など、ここでしか味わえない美食が豊富です。ご当地グルメでは、香箱ガニ(雌のズワイガニ)を1杯使った「加賀カニごはん」が楽しめます。器には九谷焼と山中漆器が使われ、メインの「カニごはん」や旬の野菜や魚を使った小鉢5品、味噌汁や加賀棒茶など、ご馳走が盛りだくさんのプレミアムな食事を満喫できます。
「加賀パフェ」は、同じく九谷焼と山中漆器を使って提供するご当地スイーツです。ゼリーやはちみつ生クリーム、野菜スポンジケーキなど地元食材をふんだんに使用した色鮮やかなパフェで、ブロッコリー・味平かぼちゃなど加賀九谷野菜をトッピング。温泉地でのおやつにぜひご賞味ください。
また、北陸ならではの旬の魚介をふんだんに使った海鮮丼もおすすめです。地元の割烹や寿司店が工夫を凝らした「加賀の海鮮丼」をどうぞ。さらに、加賀温泉郷はフルーツ王国でもあります。いちごやブルーベリー、さくらんぼ、ぶどう、梨など、季節ごとにフルーツ狩りが楽しめます。また、お土産にしても喜ばれること間違いなし!
コラム
九谷焼と山中漆器の伝統の技が受け継がれるまち
加賀温泉郷で生まれ発展した「九谷焼」と「山中漆器」は、どちらも日本を代表する伝統工芸です。
まず、九谷焼を知る上で立ち寄りたいのがJR大聖寺駅からほど近い「石川県九谷焼美術館」です。美しい作品を鑑賞しながら360年以上の歴史を持つ九谷焼の魅力に触れることができ、2階にはカフェやショップ、ギャラリーもあります。山代温泉の「九谷焼窯跡展示館」には、現存する最古の登り窯や築約200年の古民家を活用した展示棟があり、伝統的なろくろでの成形体験や、和絵の具を用いた上絵付けの体験ができます。九谷焼は高級品から日常使いの品までいろいろなお土産が充実しています。
山中漆器は山中温泉地区で作られる漆器で、美しい木目が特長的です。「塗りの輪島」「蒔絵の金沢」に並ぶ「木地の山中」と呼ばれ、挽物(ひきもの)木地では全国一の生産量を誇ります。山中温泉にあるゆげ街道のお店や山中うるし座では、普段使いの食器からアクセサリー、茶道具まで幅広く揃えられ、産地価格で販売しています。また、木地挽物の工房見学や絵付け体験ができるお店もあります。