加賀温泉郷

創業120年余の伝統を受け継いできた畳屋さん。普段行く機会がないので、ちょっと敷居の高いイメージでしたが、可愛いお店の外観と明るい笑顔で出迎えてくれるのが「やまや畳店」の山谷さん。お店に入るなり、イ草のいい匂いが漂ってきます。畳のお部屋が少なくなってきた昨今でも、畳の匂いをかぐと懐かしくホッとした気持ちになります。

今回、ご紹介するのはミニ畳やアクセサリー作りの体験。「ミニ畳」は種類豊富な畳表から選ぶことができ、ズラッと並んだ畳縁も約100種類。「どれにしようかな」と目移りしてしまいます。ハサミで畳縁を切ったり、トンカチでトントンしたりで所要時間は約30分。親御さんが側にいれば、小さなお子さんでも簡単に作ることができます。畳縁を使った「リボンアクセサリー」もとても可愛い仕上がりで、髪に付けるのはもちろん、カバンやぬいぐるみに付けるのもアリです。

創業昭和7年、親子三代にわたり山代温泉で営業している老舗「菓子司 よこや」。初代から受け継がれた素材の味を活かした御菓子作りで地元の方からも愛され続けている和菓子処です。店内は、いろんな和菓子が並んでいて、どれも美味しそう。

そんな店舗の奥に現れたのが、とてもモダンな雰囲気のお茶室。柔らかな光と美しいしつらえに心が穏やかになります。ご指導してくださった横谷さん、和菓子の原材料からお道具のことまで丁寧にお話していただき、和菓子に対する情熱がヒシヒシと伝わってきます。今回、体験した練切作りは「手まり」と「あじさい」。最後はお抹茶と一緒に。とても心温まる時間と空間、和菓子作り体験ができます。

山代温泉街の中心に位置し、大正元年創業の老舗 谷口呉服店。その一角に、「レンタル着物 加賀結衣」のスペースがあります。たくさんの着物や帯、帯飾りがあって、どれにしようか迷ってしまいます。でも、4代目の谷口さんが似合う着物や帯を提案してくれるので安心です。着物一式から着付け・帯飾り・貸傘まですべてコミコミのフルセットになっているので手ぶらで行っても大丈夫。山代温泉の「湯の曲輪（ゆのがわ）」からも徒歩3分、着物姿で温泉情緒あふれる街並みを散策できます。

谷口さんと相談しながら着物や帯、帯締めなどを決めていきます。一人が着付けをしている間に、もう一人は髪をセットして、あっという間に和装に大変身です。

山代温泉古総湯前にある交流施設「はづちを楽堂」。山代温泉開湯1300年の歴史を見守り続けてきた服部神社(はっとりじんじゃ)の神様「あめのはづちのおのかみ 」から命名されました。紅殻格子(べんがらごうし)の木造平屋建で、九谷焼の小物や雑貨が揃っているみやげ処「丹塗り屋」と古民家の雰囲気が漂う「はづちを茶店」があり、店内では地元の食材を用いたソフトクリームや甘味、野菜カレーなどが味わえます。

※営業日、営業時間などが変更の場合あり　公式Facebookなどでご確認ください。　

江戸時代の温泉場は共同浴場「総湯(そうゆ)」を中心に温泉宿や商店が立ち並び、その周辺の街並みのことを北陸特有の呼び方で「湯の曲輪（ゆのがわ）」と呼びます。温泉地の原風景が今も残っている、そんなレトロモダンな温泉街を散策します。

平成22年に湯の曲輪に誕生したのが「古総湯(こそうゆ)」。温泉情緒が感じられる外観だけでなく、浴室の床や壁には九谷焼のタイルが使われており、入浴方法もそのままに明治期の雰囲気を味わいながら入浴体験ができます。

「機織(はたおり)」の神様 天羽槌雄神（あめのはづちのおのかみ）が祀られているとされている「服部神社(はっとりじんじゃ)」。拝殿正面までの石段は108段あり、境内には平成山代八景の一つである、樹齢200年以上の巨樹があり、幹廻り5.9メートルのスダジイをはじめ、タブノキ、ツバキなど自然林が境内に林立しています。

温泉街の中心地、総湯・古総湯のそばにある「薬王院温泉寺」。初代住職 明覚上人は古代インドの言葉を研究する学問の第一人者で、五十音（あいうえお…）の創始者だと言われています。境内には 明覚上人を供養する五輪塔があり、周辺を散策できる「あいうえおの小径」もおすすめです。

2024年３月16日。

北陸新幹線開通に合わせてオープンした出汁のアンテナショップ兼カフェ「PINECONE」。

温泉街で賑わう石川県加賀市で製造された出汁は地元の温泉旅館を中心に長く受け入れられてきました。出汁の持つうま味をもっと多くの方に感じてもらえるよう、カフェでは珍しいハンドドリップ出汁を提供しています。

ドリップをすることで、うま味の味をダイレクトに感じていただけます。

出汁を飲むという体験はきっとあなたが持つ出汁の概念を変えることになるでしょう。

かつては北前船の寄港地として様々な文化を運ぶことでも栄えたこの地で、あなたの人生にうま味をお届けします。